1/4ページ目 春の風に、ピンピンと跳ねた黒髪が揺れる。 強い光を宿した紅の瞳は、長くてふさふさとしたまつ毛に半分ほど覆われている。 部屋の本棚のものだろうか。 宇宙工学に関する英書を貪るように読みこんでいる。 あの日俺が出会った少年の名前は確か、 「せつ、な……。」 返事はない。 彼はピクリともせずに、一心不乱に英文を読み込んでいる。 何故、彼がここにいるのだろう。 確かにまだ小中学校は春休み中だから、見学くらい出来るだろうが、この研究所は誰にでも出入りを許しているわけではない。 ふと、学長の言葉を思い出した。 16歳で大検と、さらに超難関の入試をパスした天才少年。 ……彼のことだろうか? [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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