1/7ページ目 うちのゼミは、原則年中無休だ。 構内の警備係に連絡しておけば真夜中でも研究できる。 祝日休日も、特に指定しない限りは自由参加にしている。 研究スタイルも、各々が課題を見つけ、研究し実験する、という感じだから、みんな伸び伸びしている。 悪く言えば、協調性がない、のだが……。 今年新しくゼミに入った3人、ソーマ、フェルト、刹那には、研究対象のGN粒子の基礎構造を教えるため、休講の土曜日には朝からゼミに通うように指示していた。 3人とも「クソ」がつくほど真面目だから、無遅刻無欠席。 非常に教え甲斐があった。 「じゃ、今日の講義はここまでな。午後は、帰宅してもいいし、空いてる実験室を使ってもいいぞ。解散!」 三人とも、小学生のように声を揃えて、「ありがとうございました。」と礼をする。 刹那は全く違和感がない。(もちろんそんなこと、本人には言えないが) 「フェ〜ルトーー!!、ご飯食〜べよーー!!」 「………クリス、」 クリスはフェルトがお気に入りらしい。 初日に刹那に強烈なハグをかましたクリスは、同じようにフェルトにも「カッワイーー!!」と言って抱きついていた。 無表情なフェルトも、嫌がってはいないようだ。 ふと、研究室を見ると、刹那の姿がない。 刹那は休憩時間になると、すぐに姿を消してしまう。 実際、俺は刹那が休憩している姿を見たことがない。 「クリス、刹那知らないか?」 「え?さっきまでそこにいたよね。今日はもう家に帰ったのかな?」 「……刹那、午後は実験する、って……。」 フェルトと刹那も仲が良い。無口・無表情同士、何か通じるところがあるのだろうか。 「へぇー、刹那が言ってたの?」 「……口では言ってなかったけど……、……わかる………。」 え?テレパシー?? 廊下のベンチでは、沙慈とルイスとソーマが食事をとっていた。 「食事中悪いな。ソーマ、刹那の奴、知らね?」 「刹那君ならあちらに……。」 水筒のカップをいったん置いて、階段を手で示した。 「かばんを持って階段を上がって行きましたから、屋上で食事をとるつもりではないでしょうか?」 「そうか、サンキュ。」 水筒派のソーマに礼を言い、俺は自分の弁当とペットボトルのお茶を持って、屋上へ向かった。 **** 後書き:ソーマちゃん水筒派説は、セカンドシーズン第1話から生まれた妄想です(*^ω^*) [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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