大学パロ

ロックオン先生の悶々
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刹那に弁当を作ってやる、と約束した日の夜。

俺は帰り道、近所のデパートに寄った。








明日は日曜日だが、ゼミ生達は真面目なので(一部を除いて)大抵研究室に来る。

刹那もいつも来ているし、俺もやりたい研究が残っているので行く予定だ。




よし、頑張り過ぎる欠食児童に愛情たっぷり栄養満点な弁当を作ってやろう。


俺は心なしかウキウキしながら、地下の食材コーナーへ向かう。





あいつ、何が好きだろう………。



卵焼きとミートボールは黙って食べていた(ボロ泣きしていたが)

野菜の好き嫌いとかありそうだが、克服のためにもたくさん使ってやろう。

そんなに好き嫌いしていたら、大きくなれないぜって言ったら、きっと嫌が応でも頬張るだろう。

あいつ、けっこう負けず嫌いだからな。







なんだか、楽しい。

食べてくれる相手を思いながら買い物するなんて、まるで恋する女子中学生じゃねえか。











俺は、ふと、昼間のことを思い出す。

あの時、
俺に「ありがとう」と言った時、刹那は確かに笑っていた。


ぎこちなくかすかに浮かんだあの笑顔を見た時、何故か俺はドキッとした。

一瞬、抱きしめたい、と思ってしまった。

最初に会った時から、庇護欲をそそる子どもだとは思っていたが、こんなに動揺してしまうなんて………。



頭から、あの時の笑顔が離れない。

どくん、と鼓動が高鳴った。
顔が熱くなる。

昼間と、同じだ。




涙に濡れた長い睫が少し揺れていて、妙に色っぽかった。

たまらなく愛おしくて、俺は言葉を失った。


イチョウ並木の葉音しかない静かな屋上で、自分の心臓の音がやたら大きく聴こえた。








思い出しているだけで、また血流が上がってくる。

顔に熱が集まっているのが分かる。









おかしい。

顔が赤い。


これじゃ、本当に恋する女子中学生だ。


いったい俺はどうしちまったんだ?






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