大学パロ

突撃!あの子に家庭訪問
1/3ページ目









かなり車をとばした為、刹那の家の近くまでは10分もかからなかった。




東京の下町、ごみごみと古い日本家屋がひしめき合っている住宅街。

カーナビによると、車がギリギリ通れるくらいの路地を入り込んだ所に、刹那のアパートがあるらしい。

駐車スペースが無かったら困るので、すぐ近くのコインパーキングに車を停めた。


路地を歩いて入って行くが、目当てのアパートが見当たらない。

早く刹那を見つけなければ!


焦る気持ちを抑える。
時間がないので、窓を全開にして昼ドラを見ていた初老の婦人に尋ねた。






「コーポ ゴールデンキングダムゥ?ああ、知ってるよ。ついといで。」

この老婆は、わざわざ家から出て来て案内してくれた。
これが、「江戸っ子人情」と言うヤツだろうか。



「あんたみたいなイケイケな外人さんが来るなんて、イスマイールさんやっぱりモテるんだねぇ。」


「………?、“イスマイール”? “セイエイ”では無いんですか?」


「はぁ?あんた、何言ってんのかい。
あのアパートにはイスマイールさんしか、住んじゃいないよ。」


「あの……。中東出身の、背の低い男の子が住んでいると思うんですけど……。」


「ああ、あそこのガキンチョかい。」


確かにそこに刹那は住んでいるらしい。
母親と姓が違うのだろうか……。


老婦人は、トタンの張り出した路地をすり抜け、民家の狭い庭に出た。
そのままズンズンと進んで行く。
俺はためらいながらも、黙ってついて行った。


「はい、ここね。コーポ ゴールデンキングダム。」


「え?」


よく見ると、庭にぐちゃぐちゃに停めてある自転車の陰に、
「コーポ ゴールデンキングダム」
という手書きのプレートがある。
さらにその奥には、ペンキの剥げた鉄の階段のようなものが見える。



「この2階がアパートになってるから。」


「……。わざわざありがとうございました。」


「いいのいいの!おばちゃん、ヨン様よりレオ様のほうが好きだから。」

何故か俺の手をぎゅっと両手で握りしめてから、彼女は立ち去った。









[指定ページを開く]

次n→ 

<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。




w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ